「令和に推したい昭和マンガ」第5回


 先日、新たな原稿がアップルBOXクリエートの同人誌に掲載されましたので、さっそくご紹介します。

【タイトル】
令和に推したい昭和マンガ 第5回 東浦美津夫「無明幻之丞」
2023/03/31 アップルボックスクリエート「少年なつ漫王」
第57号「「少年」昭和29年~30年大特集」

【作品の初出】
「週刊少年キング」連載(1966年5月~9月)

【概  要】
「無明幻之丞」の特徴をあげながら、東浦美津夫と横山光輝の時代劇の魅力を紹介。
小説や歌舞伎に登場する盲目の剣士と比較しながら、「無明幻之丞」の主旨が、才能を持った人物の生きざまを描くことであることを明らかにする。

1.「無明幻之丞」を読んだきっかけ
 「無明幻之丞」のことは、昭和マンガの書籍で知り、アップルBOXクリエートの復刻(全2巻)で読みました。
 発行部数が限られているのもありますが、手放す人が少ないためか2冊揃えるのになかなか苦労しました。

2.「無明幻之丞」を選んだ理由
 今回は、作画とネーム原作、両方の作家の魅力を紹介できる作品なので選びました。「無明幻之丞」は、東浦美津夫先生の美男子と、横山光輝先生の読み応えある時代劇のストーリー、両方が一気に読める大変珍しい作品です。また、現代のマンガでも作画とネームを分担して人気の出た作家がいますが、1960年代当時はマンガの分業もかなり珍しかったと思います。
 原稿を書くため久々に読み返しましたが、振り袖で戦う美しい姿、強敵相手でも負けない剣術の強さ、そして時代に翻弄される儚さ、無明幻之丞は魅力たっぷりの主人公だと再確認できました。 読めば現代でも好きになる人がたくさんいそうなので、再度復刻されて欲しい作品のひとつです。

 なお、次回の第6回は、横山光輝先生の特徴をもっと深掘りできる作品を紹介したいと考えています。次回もお楽しみに☆ミ

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