資料性博覧会13の動画講演


 今回は、昨年に漫画専門古書店まんだらけさんから依頼をいただき2020年に資料性博覧会13で講演をさせていただいた時の話です。

 コロナ禍のため会場の中野サンプラザに行くことはできませんが、動画を活用することで無事に講演に参加することができました。


1.はじまり
 2019年12月、横山光輝ファンミーティング等でお世話になっていたまんだらけの今入さんから、ゴールデンウィークのイベント担当である國澤さんが私に講演依頼を検討しているとの旨の連絡が来ました。まんだらけのイベント、資料性博覧会は参加したことはありませんでしたが、同人誌などの即売会があるという情報を耳にしていたので、以前から少し興味がありました。

 講演は、イベントのお客さんに自分の調査のことを知ってもらえるまたとないチャンスですし、何より親しい今入さんの推薦とかではなく、國澤さんが調査について呟いた私のツイートを見て依頼してくださっていたことがとても嬉しかったので、依頼をお受けすることにしました。

 講演時間は45分。講演のテーマは、自分が今まで取り組んでた調査、漫画の作中に描かれた着物の模様(通称、土鬼模様)の調査についてです。以前から調査の進捗を横山光輝ファンミーティングやツイッターで発表したりしていましたが、横山作品をはじめ昭和の漫画を読んだことが無いお客さんもいる中、限られた時間で説明するのは至難の業です。作品の紹介だけでは講演する意味が無いし、だからと言って作品の紹介を端折りすぎて調査の話だけするとお客さんに伝わらない…等々、オフ会以上に配慮して原稿を作らなければならないため大変苦労しました。

 年明け2020年1月に最初の講演の草稿を國澤さんへ提出すると、調査のきっかけや私自身の嗜好について加筆して欲しいとのご要望をいただきました。まさしく、目から鱗です!調査をまとめるのに手いっぱいで、お客さんに自分自身を知ってもらうことや、面白い講演をすることに頭が回っていなかったんだなと思いました。

 その後、自分の思い出や作品を読んだ時の感想なども加筆。2月にまんだらけ公式サイトやツイッターで講演登壇者の紹介入りの告知が公開。告知公開の当日はなぜか緊張しまくってました(笑)


2.延 期
 3月に再び原稿を提出。資料用の画像やサンプリング調査の集計リスト、講演で使うパワーポイントもそろえ、準備はほぼ完了したと思いきや…コロナの流行のため3月末に5月の開催の延期が決定。人生初の緊急事態宣言がよりによって晴れ舞台の年に当たるなんて思いもよらなかったです。度々徹夜したりしながら準備を進めていた上、めちゃくちゃ楽しみにしていたため、この時はかなりガックリきました。

 5月末にようやく振替日が8月に決定。 延期のおかげでゆっくり原稿を修正することができ、6月末に修正した原稿を再度提出。講演会中の宿も無事確保し、地元の友だちに講演の練習に付き合ってもらったりしながら8月を待ちました。

 7月に緊急事態宣言が解除になり、8月15日の講演まであと1ヶ月という時期。 気候がだいぶ暑くなったにも関わらず東京も地元も毎日コロナ感染者数が増え続けていたので、長距離移動となる私を気遣って下さった國澤さんからは、無理しないで欲しいとの旨の連絡をいただいたので、7月の連休の状況を見て参加・不参加を判断しようと検討していました。


3.逆 転
 結局、コロナは終息せず、講演を諦める決心もつきませんでした。テレワークのようにテレビ電話で講演することも考えましたが、回線や機器の不具合など当日の突発的なトラブルが不安ですし、会場で対応してもらう事項も増えるため、難しいように感じました。前もって収録した動画ならテレビ電話と比べて、当日の手間もトラブルも少ないとも思いましたが、これも短い期間で撮影・編集が間に合うか不安がありました。

 連休中、地元の友人に相談したところ動画編集の協力をしてくれることになり、心機一転、急きょ動画講演に向けて準備することになりました。國澤さんも動画で講演することを快く了解してくださり、自分は動画の素材づくりとパンフレットの修正・確認に、友人は素材を基に動画編集に取り組みました。

 動画は、もともと講演用に作っていたスライドショーの画像に音声と字幕を付けたものです。当初、音声は自分が原稿を読んだものを撮ろうと思っていましたが、下手だったのと、修正がある度撮り直すと時間がかかるため、「ゆっくり実況」でお馴染みの読み上げソフトSoftalkを使いました。読み上げソフト特有の抑揚がありますが、それでも雑音まじる素人の録音よりは格段に聞きやすく、文字を入力しmp3データの音声を出力するだけで変更可能なので修正も楽です。この扱い易さなら、「ゆっくり実況」が普及するのも頷けますね(笑)

 講演会1週間前に動画が完成し、國澤さんからも一発オッケーをいただきました。短期間で大きく方向転換して、無事にイベント当日に間に合って本当に良かったです。協力してくれた友人には感謝でいっぱいです!てなわけで、動画で講演を行えることになりました。

実際にイベントで再生された講演動画です↑↑


4.講 演
 動画の完成とほぼ同じ頃にイベントのパンフレットも完成。当初、自分を含め3名の登壇者が予定されていたのですが、1名辞退された方がいらっしゃったので、自分の講演動画を2回流してもらえることになりました。 パンフレットは、文章も模様の使用例のリストもしっかり載せていただけて大満足!國澤さんは連日準備で夜遅くまで大忙しな中、本当に丁寧に対応してくださり、要望もかなり反映してくださいました。

 講演会前日に國澤さんからパンフレットが届き、翌日無事に大まん祭が開催されました。今年はイベントに参加するのがとても難しい時期ですが、諦めなくて本当に良かったと思います。そして、状況の変化に柔軟に対応して下さったまんだらけの國澤さん、動画編集してくれた友人、旅行の相談にのってくれた友人、イベント会場で動画講演を視聴して下さった方、そして調査に興味を持って情報提供下さったすべての方々にお礼申し上げます。


おわりに
 コロナが終息するまで引き続き遠方からのイベントの参加は難しい状況ですが、ブログ、ツイッター、同人誌などの活動を積極的に取り組んで行っていこうと思っています。コロナが終息したら東京観光はリベンジしたいです!(笑)

 今回は、思い入れが強いイベントであったため、長文になってしまいましたね。次回は、最近投稿している同人誌の紹介をしたいと思っています。お楽しみに!☆彡

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