紹介文の投稿のルーティーン


 今回は、私が同人誌に紹介文の原稿を書く時にやっていることや、心がけていることなどを紹介します。

 原稿を書く時の主なプロセスは、次の4段階です↓↓

1.テーマと目次の決定
2.ネタ探し
3.文章の作成
4.完成に向けた修正

1.テーマと目次の決定
(1)投稿に関する事前確認
 まずは、原稿の在り方や目指すべき目標を決めるため、次の事項を確認します。

① 同人誌の形態
(同人誌の掲載内容、主たる読者層など)
② 原稿の形態
(文字数やページ数の上限、画像引用の可・不可、入稿の方法など)
③ 投稿の目的
(原稿のテーマなど)

 事前に投稿する予定の同人誌のルールを確認しておくことは必須です。
 どんなに良い原稿を書いても同人誌の主旨やルールに則っていない場合、掲載してもらえない可能性があります。
 可能であれば主催者の方に、「こういう投稿がしたい」という旨を相談しておくと良いと思います。私は、メールで主催者に連絡を取ったり、原稿を送る時に次回の投稿の概要や目次を添付したりしています。

(2)テーマと目次の決定
 原稿で何をやるか、何をテーマとするかを決めます。あらかじめテーマを決めた方が文章の焦点が定まり、迷走したり行き詰った時も軌道修正し易くなります。
 可能であれば、大まかな目次も決めて、テーマと一緒にメモしておきます。もちろん、目次は途中で変えてもかまいません。文章が長い場合や紹介する項目が多い場合は特に、あらかじめ目次を書いておくと、「次は何を書いたらいいんだろ?」と悩む時間が減り、効率よく書き進めることができます。
 ちなみに、目次はお弁当箱と中の仕切り、文章はお弁当箱に詰めるご飯やおかずと考えるとイメージし易いかもしれません。紹介文の基本は「起承結」なので、「起承結」に何が当てはまるか埋めてみると、簡単に目次が作れます。

①「起」
・本稿について(投稿の目的や経緯など)
・テーマについて(テーマとする作品の概要、出典など)
②「承」
・紹介文の本文 (テーマとする作品の特徴、魅力、他の作品との比較など)
③「結」
・作品を読んで分かったこと
・作家の傾向や特徴など

 下の画像は、私が実際に書いたテーマと目次のメモです。

テーマと目次のメモ

2.調査、ネタ探し
 次に、テーマとする作品を読み、作中で使われている言葉の意味を調べます。 
 前に読んだことがある作品も意外とうろ覚えや勘違いをしている場合があるので、紹介する作品は必ず読み返しています。再読している時に新たな発見をすることもあるので、何度読み返しても損は無いです。
 また、再読する際はなるべく辞書を引くよう心がけています。なんとなく知っている単語も勘違いをしている場合がありますし、辞書から得られる情報も原稿に活用できることが多いです。

3.文書作成
 調べたことを文章にする作業です。ひたすら頭を使う力仕事です!(笑)

4.原稿完成に向けた修正
 最後に、書き上げた文章を読み返し、誤字脱字の修正や読み易い表現に見直しします。
 この時、親しい人に読んでもらうのも有効です。私も入稿前に友人に文章を送って読んでもらったり、好きな作家のファンが集うリモートで原稿の内容をプレゼンしてアドバイスをもらったりしています。
 修正が終わったらいよいよ原稿の入稿です。下の画像は、私が実際に投稿した原稿と、掲載された同人誌です。

完成した原稿と同人誌

おわりに
 以上が、私が紹介文を書く時のルーティンです。これから同人誌に文章を書こうという方の参考になれば幸いです。
 余談ですが、たまに「○○を知らないのはいかがなものでしょうか…」みたいな斜に構えた文体で、且つタイトルやテーマにあげている作品について語らず、脱線する文章を同人誌で見かけることがあります。内輪のノリみたいなものなのかもしれませんが、正直なところ「ヘンテコな文章だな~!」と感じます。
 「これを知らなきゃファンじゃない!」とか、「同人誌とはこうあるべき!」というものはありません。なので、臆せず、肩ひじ張らず、誰でも気軽に同人誌にトライして欲しいなと思います。
 また、あたりまえに思える情報でも、文章化されているとは限りません。分かり易く親切に書いた文章なら、きっと誰かが作品を手に取るきっかけになると思います。さらに、ファンが増えるきっかけになれば、あなたの文章は立派なお宝です!
 昨今は、「作品や作家に素直に向き合うこと」が現代を生きるファンと過去の作品を繋ぐこれからの同人誌にとって重要かもしれないと感じています。あらためて、良い原稿が書けるよう私も日々精進していきたいなと思いました!(*'▽')

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